<肌トラブル>アトピーの肌にはどんな保湿が必要?

5月というのに、今日の東京では気温30℃近くになるようですね。そろそろ、スキンケアを夏用に変えていこうかな、という気分になってきますよね。

 

今日は、アトピーが出ている肌の状態をお話します。

 

これから湿度もあがってくるこの季節、汗でぺったりすることと、なんだか肌がしっとりしてるかな、と感じるのは違うことなので、これからの季節だからこそ知っておきたい、アトピー肌ならではのうるおい補給についてです。

 

アトピーの肌はどうなっている?

「スキンケア」というのは、肌表面から約0.2㎜の層をケアすることを言います。(余談ですが、化粧品は、その奥のコラーゲンなどのある層には働きかけてはいけないという定義があります。)

なかでも肌のうるおいにとって、一番大切なのは、肌表面の皮脂膜のすぐ下の「角層」です。

Pic4

 

 

角層には、「細胞」とその間を埋めている「細胞間脂質」があります。

健康な肌は、

①細胞(黄色の部分)がきれいに整列

②細胞の形や大きさがほぼ均一

③細胞間脂質(水色の部分)が均等にある のです。

Pic2

②の部分は、水分と油分の層で出来ていて、この部分が整っていることで、細胞もきちんと機能し、化粧水などを使うと、肌に入ってうるおいがきちんと留まることができます。健康な肌は、この細胞と細胞の間が、約50ナノメーターで均一性を保っていると言われています。

 

アトピーの肌は、どうでしょう?

①細胞の形も大きさも、並びもすべて不揃い

②細胞間脂質もスカスカ。でうるおい層ができていない。

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この状態の細胞と細胞の間は、約170ナノメーターと言われ、

肌に入れたうるおいを留めることができず、細胞もうまく機能しないので、自らうるおいうことも難しく、慢性の乾燥状態です。

 

アトピー肌のスキンケアは、何をすればいいの?

アトピーのある肌や極度の乾燥肌にとって、とにかく大切なのは、細胞間の水分と油分の層を取り戻すことです。

おススメは、乳化してある化粧水とか、油成分が入っている化粧水です。乳液なのに、とても軽い使用感のものもありますね。肌になじみがいいことと、クリーム類をつけなくても、うるおいが逃げにくくなります。アトピー肌やとても乾燥している肌の場合、できるだけ

肌に負担のないスキンケアをしたいので、使うアイテム数も少なくしたいところです。

 

肌のうるおい層である角層は、水分・油分が必要ですし、最表面の皮脂膜は天然の保湿バリアですが、汗などの油分と水分でできた乳化膜であることからも、分かりやすいですよね。

 

他には、肌にやさしいから、と、ヘチマや桃の葉などの植物水をお使いの方もいらっしゃいますね。いわゆる植物水の多くは、水分補給を目的にしているので、ほぼ水分です。そうすると、肌の中の油分がはじいてしまい、浸透しにくいことにもなります。肌にのせた時、ちょっと「硬いな」という感触を感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。植物水をお使いになる場合は、その後に、うすーく軽いクリームをぬってあげるといいですね。

 

ちなみに、私が開発した、澄(スミ)クリアローションもおススメです。細胞間の水分と油分の層をほぼ再現した保湿成分を入れているのと、配合している油分にはオーガニックオリーブオイルを使っているので、肌になじみながら浸透していきます。本来のうるおいに近いので、肌が自分がつくるうるおいだと認識し始め、使い続けるほどに、肌本来の潤い機能を取り戻すようになります。防腐剤(パラベン)フリー・無香料・無着色・鉱物油不使用です。(花の香りの保湿成分を使っていますので、実際には、香りがします。)

 

アトピーの肌の状態を知ると、より適切なスキンケアができるかなと思います。お子さんのスキンケアを少し見直してみてはいかがでしょうか?

 

筆者のご紹介

Ayumi Kudo Profile工藤亜由美

子どもの頃からの自身のアトピーを治すため、病院通いや様々な方法を試行錯誤した経験と、体質について学んだ漢方の知識、15年以上携わった化粧品会社でのスキンケア商品開発経験から学んだ肌のことをベースに、スキンケアに関する情報発信や化粧品の開発・販売を行う。日本環境保健機構などで、自分の経験とスキンケア開発をベースに、アトピーのメンタル面でのケアについてのセミナーなどを行う。
オー・リーブ・ジャパン株式会社 代表取締役

漢方上級スタイリスト
オリーブオイルソムリエ
澄(スミ)クリアローションHP(第2回 西友主催・女性が活躍する企業の商品公募スキンケア部門受賞)