<肌トラブル>アトピーの子どもにしてあげられること④【目にみえないケア編】
アトピーになる、ならないは、実は、精神的な影響も小さくないようです。
先日、日本環境保健機構という団体で、からだとこころと肌の関係について、自分の経験をもとにお話しさせていただく機会がありました。
その時に参加してくださった方々とのお話なども踏まえ、今回は、親のメンタルな部分が子どもに与える影響についてです。
■子どもとママのメンタルな関係
5歳くらいまでの子どもは、どんなことに対しても「良い・悪い」「正しい・間違っている」「優劣」などの判断をしないので、なんでも「良い」ことのように受け入れるそうです。そういった判断は、人が大人になる過程で社会の中で生きるために作った便宜なだけですから。
お子さんと接する時に、あれはよくないからダメ、これは危ないからダメ、どうしてそんなことをするの?などとお子さんに言うことってないですか?
私も、小さな子がフォークでお皿をガチャガチャ言わせてたりすると、やっちゃダメよ!とダメダメ嵐を吹かせているのに気づくことがあります。
なぜこんな話をするかというと、このコラムのはじめに書いた講演の準備のために読んだ本の中に(1951年に出た古い本ですが。「心と肉体 精神身体医学」 ヘレン・フランダース・ダンバー著)、「1歳までの子どもは、母親の皮膚を通して、怒りやイライラ、不安などの感情を受け取る」という一文があります。こころとからだの関係を解く精神身体医学の基礎を築いた博士の研究結果です。
特に、アトピーを引き起こす原因は、「怖れ」や「不安」であると言っています。
ママに愛して欲しいけど、もしそれが手に入らなかったらどうしよう、という不安や怖れのことです。この点では、すぐに弟・妹ができた子どもや何らかの親の態度などが影響をするようで、この本を読みながら、私にもそのままあてはまるなと思いながらと子どもの頃のことを思い返してしまいました。
■ママのハッピーオーラがアトピーにいいかも
これがもちろんすべてではないでしょうが、子どもに良い悪いの概念がないとして、皮膚を通してママの感情を受け止め、ママからの感情を通して何らかの不安を感じてしまうとしたら、そしてそれが、無意識に子どもの肌に症状としてあらわれることも、あっても不思議ではない気がします。
逆に考えると、ママのリラックスした感じとか、楽しい気分とか、そういったものもしっかり伝わるわけですから、リラックスしてハッピーオーラをまとうべく、自分の気分や感情をちょっと振り返ってみるのもいいかもしれません。
筆者のご紹介
子どもの頃からの自身のアトピーを治すため、病院通いや様々な方法を試行錯誤した経験と、体質について学んだ漢方の知識、15年以上携わった化粧品会社でのスキンケア商品開発経験から学んだ肌のことをベースに、スキンケアに関する情報発信や化粧品の開発・販売を行う。ドクターが所属するスキンケア情報サイト・スキンケア大学でもコラムを執筆中。
オー・リーブ・ジャパン株式会社 代表取締役
漢方上級スタイリスト
オリーブオイルソムリエ
澄(スミ)クリアローションHP