<金属アレルギー>第3章:自分の子供に「ピアスをしたい」と告げられた時 知っておくべき事

皆さん、こんにちは。金アレ族代表、金属アレルギーカウンセラーの鈴木久子です。
託児付きランチの「ここるく」のお役立ちコラムとして、「発症すれば一生のお付き合い!子どもを金属アレルギーから守るには?」というテーマで連載する第3回目です!

 

先日、私が管理をしているブログにこのようなメッセージが届きました。

 

「こんにちわ。始めまして。私は中学1年生で、この間病院で耳のピアスをあけました。病院の先生からは2ヶ月くらい経ったらファーストピアスは外して良いといわれました。セカンドピアスのことは何も言われなかったので気に入った「銀」のピアスをつけました。今は1週間くらいたったのですがとてもかゆくなり、最近は汁のようなものが出て、カサブタのようなものも出来ています。これは金属アレルギーといわれるものなのでしょうか?ちなみにお母さんにはピアスの事は話していません。」

 

中学1年生の女の子が、耳がかゆくなり、誰にも相談できずネットでの情報収集ののち、私に連絡をしてきてくれたのです。

 

さて、私は医師ではありませんし、医療従事者でもございません。あくまでも文章からだけの「アドバイス」をさせていただく立場ですので、以下のように返信させていただきました。

 

「まずは、その痒くなったと思われる「銀」のピアスを外してください。そしてピアスをあけた病院に予約を取り、診察を受けてください。先ずはその痒いという症状を治すことが大事です。そして先生にセカンドピアスについてどのような素材のものを選べば良いのか、アドバイスを受けてください。自己判断で解決せずに先ずは病院の先生の指示に従ってくださいね。セカンドピアスのアドバイスを受け、ピアスホールが完成したらその後は安全な素材のピアスでおしゃれを楽しみましょう。最後に・・・お母さんにはピアスの件、きちんと報告しないとだめですよ!」

 

さて、この女子中学生に一体何が起こったのでしょうか。

 

1. きちんと医師の下でピアスホールをあけた。2ヶ月は医師が取り付けたファーストピアスを装着し続け、消毒もきちんとするようにとの指示があった

2. セカンドピアスについて特に指示はなかった

3. 女子中学生は自分が気に入った「銀」のピアスを購入し、着けてみた

4. 段々かゆくなり一週間後、ガマンが出来なくなった所で情報を探し始めた

 

ここで私は何回かのメールのやり取りの内容から女子中学生の「銀」のピアスについてどの程度知っているのかを聞いてみました。すると・・・

 

「シルバーとは書いてあったけれど、SV925やらSV900とか言われてもわからない。そもそも覚えてない」 といった内容の返答がありました。今自分が着けている「銀のピアス」の素材を全く気にせず購入・装着していたのです。しかもセカンドピアスでの使用状態です。

earrings

ここで、このコラムをお読みの皆様。ファーストピアスとセカンドピアスはとても重要であることをお伝えしておきます。

 

金属は、汗や体液で溶けます。(これを「イオン化する」と言います)

 

ピアスホールをあけたての場合、傷に接する金属は溶けにくい素材を選ぶことが大事です。最適なファーストピアスはすべての部分が「純チタン」でできたものです。もちろんピアス自体が「滅菌処理」がされているものに限ります。

※ごくごく稀にチタンに対して金属アレルギーをお持ちの方もいらっしゃいますのでご注意ください

 

予算や時間の関係上、どうしても自分で市販の「ピアッサー」を使用してピアスホールをあける場合もあるでしょう。本当なら、医師の元で行っていただきたいのですが・・・それでも!の場合の注意点としては、

earringgun

 

1. 市販の「ピアッサー」にはきちんと「滅菌処理」が施されていますか?

2. ピアッサーの「ファーストピアスの金属の種類」は何ですか?

 

○○ポストやステンレス(番号は記載なし)やチタン、としか書いていない場合、これらはメーカーに確認したほうが良いでしょう。一番のオススメは、「オール純チタン」です。

 

***まとめ***

 

医師の指導の下、滅菌処理されているイオン化しづらいファーストピアスでホールを開け、適切な消毒を行いホールを完成させることが大事です。
ピアッサーの金属は「純チタン」と書いてあるものが最適でしょう。

 

そしてセカンドピアスも、イオン化しづらい金属を使用したピアスを選んであげると良いでしょう。それにはステンレス316L純度の高い金や銀プラチナ(ニッケル等のめっき無し)」、チタンのピアスがオススメです。
価格、デザインさまざまですが、「金属アレルギー」の可能性も考慮されつつおしゃれを楽しまれると良いですね。

 

お子様が突然、「ピアスをあけてきた!」という状況になる前に、事前にお母様が知識を持たれてお子様にお伝えしておくのが良いと考えます。
「将来ピアスをあけたいと思った時はお母さんに相談してね。○○ちゃんが金属アレルギーを発症しないように正しい情報を教えてあげるね」と言えると良いですね。

 

筆者のご紹介:鈴木久子

金属アレルギー カウンセラー 鈴木久子
IT業界でキャリアを築いた後、 結婚後出産を機に退職。2児の母。
金属アレルギー歴20年から得た知識と、それでもおしゃれをしたいという欲求から、自らを「金アレ族代表」と名乗り、前職とは異なる「素材の明確なアクセサリーを」を掲げネットショップ運営を行う。
それと平行し、金属アレルギーカウンセラーとしてセミナー講師活動を通じて金属アレルギーに関する啓蒙活動にも力を入れている。

★一般社団法人金属アレルギー協会★
https://www.metallicallergy.or.jp/